軽症の場合は、日常生活の改善や弾性ストッキング着用などによる保存療法を行います。ある程度むくみやだるさなどの症状は改善されますが、さらに症状が進行した場合は、他の様々な治療法が検討されます。
現在、体に優しい次世代治療として注目されているのが、2019年保険適用の下肢静脈瘤血管内塞栓術、通称グルー治療です。カテーテルを使用した血管内治療で、医療用接着剤(グルー)を静脈内に注入し、血管を塞いで血液の逆流を止めます。手術時間はおよそ30〜60分、原則として治療後に弾性ストッキングを履く必要がなく、運動や生活の制限もほとんどありません。麻酔も少量で済み、血管を焼かないため痛みが少なく傷跡も針穴のみと美容的にも優れています。欧米では既に広く行われている治療法ですが、日本国内ではまだ症例は少なく、全国でも限られた医療機関でのみ行われている治療法です。