検査から治療まで一貫対応!
食道・胃・大腸がん早期治療の重要性
初期症状がない消化管がん
生活習慣の見直しが大切
近年、大腸がん、胃がん、食道がんなど、消化管がんの患者数増加が問題視されています。特に大腸がんは、男女ともに死因の上位を占めており、危険因子として食生活の乱れ、飲酒、喫煙、肥満、運動不足などが挙げられています。
初期症状は殆どなく、進行すると食道がんは胸の違和感、痛み、つかえ感、咳や声のかすれ。胃がんは胃の不快感、違和感、胸やけ、食欲不振。そして大腸がんは血便・下痢・便秘を繰り返す、残便感などの症状が表れてきます。
身体への負担が少ない
早期がんに対する内視鏡治療
従来、消化管がんに対する手術は、腹部を大きく切開する開腹手術が行われてきましたが、身体への負担が大きく、術後回復にも時間がかかりました。
しかし近年、リンパ節に転移している可能性が極めて低い早期がんに対し、開腹せずに、がんを切除する様々な内視鏡治療が行われています。2㎝以下で潰瘍がない平坦な病変などに適応される、内視鏡的粘膜切除術(EMR)は、病変にスネアという金属製の輪をかけての根元を締め、高周波電流を流して切り取る治療法です。比較的短時間で行えるという利点がありますが、大きな病変は一度で切除することが難しいため分割して切除しなければならず、病変の取り残しによる再発、また発生部位により適応が困難なケースもありました。
これらの問題を払拭したのが内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)です。2㎝以上の大きな病変でも一括切除することができ、広範囲の病変を剥離することが可能なため取り残しのリスクも軽減されます。治療では、病変の特定と評価を行うため患部を内視鏡で観察しながら目印をつけ、病変を隆起させるため生理食塩水などを注入して粘膜下層を剥離させやすい状態にします。そして、目印をつけた病変周辺の粘膜を特殊な電気メスで切開し、粘膜下層を少しずつ剥離して病変を粘膜ごと切除し止血処置を行います。剥離した組織は回収して、顕微鏡による病理検査を実施した後、その結果をもとに今後の治療方針が決定されます。 技術力を要する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)。近年様々な治療が行われる中で、検査から治療まで一貫して対応できる医療機関が注目されています。
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