特殊領域の希少がん!専門知識を要する高度な外科手術
体のあらゆる部位に発生する骨軟部腫瘍
骨軟部腫瘍とは、骨や筋肉、脂肪、血管、神経などの軟部組織に発生する腫瘍の総称で、良性腫瘍と悪性腫瘍があります。骨軟部腫瘍の多くは良性腫瘍で、命に関わることはありません。しかし、稀に「肉腫(サルコーマ)」と呼ばれる悪性腫瘍が含まれることがあるため、専門的な検査が必要となります。
良性骨腫瘍には、骨軟骨腫や内軟骨腫などがあり、症状がなければ問題はないことも多いですが、腫瘍の中には骨を破壊するタイプのものもあるため、安易に考えてはいけません。また、良性軟部腫瘍には、脂肪腫や神経鞘腫などがあり、痛みやしびれ、整容上の問題などがなければ経過観察することが一般的です。
悪性骨腫瘍の代表的なものには、骨肉腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫があり、これらはそれぞれ発症しやすい年齢が異なります。また、悪性軟部腫瘍は脂肪肉腫、未分化多形肉腫、粘液線維肉腫などが比較的多くみられます。しこりや腫れなどの症状が現れますが、痛みがないことが多く、発見が遅れる場合があるため注意が必要です。
機能を温存し症状改善ができる時代に
診断では、まずX線、CT、MRIなどの画像検査を行い、腫瘍の大きさや広がり、骨や周囲組織への影響を調べます。
治療は腫瘍の性質によって異なります。良性腫瘍では、症状がなければ経過観察を行い、必要に応じて手術で切除します。悪性腫瘍の治療は手術が基本となり、再発を防ぐために腫瘍と周囲の正常組織を含めて切除する「広範切除」が行われます。近年は治療技術の進歩により、腫瘍の切除後に生じる骨や軟部組織の欠損に対し、人工関節置換術や骨移植、皮膚・筋肉の再建手術といった患肢温存手術が行われており、多くの症例において、手足の機能を残せるようになっています。
また、腫瘍の種類や進行度によっては、手術の前後に抗がん剤による化学療法や、放射線治療を適切に組み合わせた集学的治療を行い、症状改善を図ります。
骨軟部腫瘍は非常に稀ですが、腫瘤や持続する痛みがある場合は放置せず、早めに専門の医療機関へ相談することが大切です。
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