寝ている間に視力回復を図る!新近視矯正法
早期治療が重要!
世界中で急増する「近視」
近年、世界中で近視人口が急増しており、2050年迄に人口の約半数が近視になると推測されています。また欧米と比べて日本は近視人口が多く、スマートフォン、パソコン、ゲーム機などが普及し利便性が高まる一方で、ブルーライトの影響や近くを注視する時間の増加などにより眼に負担が掛かり、視力低下にも繋がっていると考えられています。
近視は環境的要因と遺伝的要因が挙げられますが、軽度な近視の場合は環境的要因が大きく、強度近視の場合は遺伝的要因が大きいと考えられています。特に強度近視の場合は網膜や脈絡膜へ負荷がかかり、眼底に様々な異常が生じて病的近視になると、失明原因にもなるため注意が必要です。
治る近視と治らない近視
成長期の対策が大切
私達人間の目はカメラと似た構造になっており、目から入った光線が角膜から水晶体へ、そして網膜へ入り焦点を結びます。さらにその情報は視神経を通り、脳へと伝達されることでモノが認識されて「見える」ことができるのです。
裸眼でも遠くをよく見ることができる状態を「正視」といい、きちんと網膜にピントを合わせることが出来るため、遠くを見るときに調節をせずに見ることができます。しかし「近視」は、近くはよく見えますが、遠くは眼を細めないとぼやけてよく見えないのが特徴で、「屈折性近視」と「軸性(じくせい)近視」の2つがあります。屈折性近視は、角膜や水晶体の屈折力が強すぎて網膜より手前で焦点を結んでしまいます。そのため、遠くが見えづらくなりますが、目のケアやトレーニングを行う事で視力が回復できる可能性があります。一方の軸性近視は、正常な状態よりも「眼軸長(がんじくちょう)」という角膜から網膜までの距離が長く、光が網膜の手前で焦点を結んでしまい、遠くへピントが合いにくくぼやけてしまいます。近視の多くはこの軸性近視で、成長期になると身長の伸びと同じく眼球も発達してくるため眼軸長が伸びてしまい、近視になりやすいと言われています。特に眼軸長は一度伸びてしまうと元に戻らないため、早めの対策が必要です。
手術せずに症状改善を図る
注目の近視治療!
近年、手術せずに視力回復が図れる近視治療として、オルソケラトロジーが大変注目されています。オルソケラトロジーとは、近視・近視性乱視に対して就寝中に特殊なレンズを装用し、角膜を矯正させて一時的に視力回復を図る治療法です。角膜の形状を平らに矯正し眼軸長の伸びを軽減させることで、光の屈折率を変化させてピントを合わせやすくします。すると次第に視力が安定していき、日頃コンタクトレンズや眼鏡をかけている方でも、日中裸眼で過ごすことが出来るようになります。
オルソケラトロジーは2017年のガイドライン改訂に伴い、未成年への処方が可能となり、より効果的とされる成長期から治療が受けられるようになりました。更に医療費控除の対象にもなっているため、治療が受けやすい環境が整ってきています。ただし、オルソケラトロジー治療の適応については症状により異なりますので、気になる方は専門の医師が在籍する医療機関へ相談すると良いでしょう。
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