しかし近年、医療技術が進歩し25ゲージ(約0・5㎜)や27ゲージ (約0・4㎜)という、小口径の器具が開発され非常に小さい切開創で手術を行うことが可能になっています。基本的に無縫合で手術が行えることから、炎症も少なく、術後回復が早いのが最大の利点です。この小切開硝子体手術は、低侵襲で身体への負担が少ないため、術後の入院期間が大幅に短縮されており、短期滞在で手術が受けられるとして大変注目されています。また、全国でも一部の医療機関では、日帰りで手術が行われています。ただし、短期滞在での網膜硝子体手術の適応は、症状により異なります。術前に、広範囲を高解像度で撮影できる超広角眼底撮影装置や、網膜硝子体の微小血管も描出可能なOCT(光干渉断層計)アンギオグラフィー等による、綿密な術前検査や診断が必要です。